LR14 · 肝経 · 胸・お腹
期門きもん
図を拡大 期門は乳頭の真下、肋骨の下縁にある肝経の経穴。胸の奥が詰まるような感覚や、ため息が増える時の手がかりになる場所です。
01 場所を確かめる
乳頭から真下に降りて、第6肋間(第6肋骨と第7肋骨のあいだ)が交わる場所が目安です。男性は乳頭が指標になります。
02 セルフケア
ツボの押し方(共通)
ツボ押しは気持ちいいと感じる程度の力加減で行ってください。痛みが強い場合や体調が悪い場合はお休みください。妊娠中の方は、三陰交・合谷は使わないでください。ほかのツボも、かかりつけの医師や鍼灸師に相談のうえで行ってください。カイロやドライヤーで温めるときは、低温やけどに注意し、熱いと感じたらすぐに離してください。
期門の注意・補足
- 強く押さず、息を吐く時に手のひらで包むイメージで3〜5呼吸とどめます。
注意すること
肋骨そのものを強く押さないでください。胸痛・激しい息切れがある場合は重大な疾患の可能性があるため、自己判断せず医療機関にご相談ください。
このツボを、もう少し詳しく
東洋医学での見方
期門は肝の募穴であり、肝の気が体表に集まる経穴です。さらに足太陰脾経・足厥陰肝経・陰維脈の交会穴でもあります。
東洋医学で肝は「疏泄を主る」とされ、気の巡りを全身に行き渡らせる臓と捉えられます。ストレスや感情の停滞は肝気鬱結として現れるとされ、期門はその解消の窓口とされます。
このため期門は、頭の重さや疲れやすさといった、気の停滞と情緒のこわばりが関わる症状の手がかりとして使われます。
体の構造と現代的な見方
期門は第6肋間に位置し、表層には大胸筋下部、深層には外肋間筋・内肋間筋があります。深部は肝臓の右葉上部とほぼ重なる位置です。
支配神経は第6肋間神経前皮枝(Th6)。デルマトームでは肝臓・胆嚢に対応する領域です。
筋膜連鎖の観点では、Superficial Front Line(浅前線)とDeep Front Line(深前線)の境界にあたり、胸郭の動きと横隔膜の動きの連動点です。
研究面では、肋骨下部の経穴への刺激と横隔膜運動・呼吸機能・自律神経バランスに関する報告が散見されます。
このため期門は、息苦しさ・胸のつかえやストレス由来の疲労感といった胸郭〜呼吸〜情緒に関わる症状の場面で取り上げられます。


